

「酒は百薬の長」と言われてきましたが、がん予防の視点からは様々ながんリスクを上げると報告されています。飲酒により体内に取り込まれたアルコールの一種であるエタノールはアセトアルデヒドになり、この分解酵素の働きが弱い人が多量に飲酒すると発がんのリスクは高まるといわれています。
グラフ①を見ると食道がん、喉頭がん、口腔及び咽頭がんと《お酒が口から胃に至るまでの通り道》で飲酒によるがんへの影響が大きくなる事がわかります。また、アルコール代謝の役割を持つ肝臓にも影響があり、男性の方がより影響が大きいようです。
★「飲酒とがんの発生率との関係」について
約20年前、日本全国の成人男女7万3千人に対して約10年間追跡調査した結果が発表されました。当時、男性の70%はほぼ毎日飲酒していて、飲酒の程度により6つのグループに分け比較しました。グラフ②をご覧ください。時々飲むグループを1.00とすると、日本酒にして1日平均2合未満のグループではがん発生率はそれほど高くは
なりませんでした。しかし、1日平均2〜3合未満で発生率は1.4倍、3合以上では1.6倍という結果です。女性は定期的に飲酒する人が多くない為、はっきりとした傾向はみられなかったようです。
では、日本酒2合未満のアルコール量はどのように計算するのでしょうか。図①の純アルコール量を求める計算式で計算すると、日本酒1合の純アルコール量は21.6gになります。厚生労働省の「飲酒ガイドライン」によると、生活習慣病のリスクを高める1日当たりの純アルコール量は、男性40g・女性20gとされています。他のお酒については、各アルコール度数によりますので、表①を参考にしてください。ビールなどの容器に記載している場合もありますので、確認してみてくださいね。
たばこを吸う人と吸わない人でグループ分けをしたところ、たばこを吸う人は飲酒量の増加に伴いがんの発生率は高まり、時々飲むグループと比較すると1日に2〜3合のグループでは1.9倍、3合以上のグループでは2.3倍もがん体の発生率が高いという結果がわかりました。(グラフ③)これは、飲酒によるがんの発生率は喫煙によって助長されてしまうということです。エタノールが分解されてアセトアルデヒドになりますが、喫煙者ではその分解する酵素がたばこの煙の中に含まれる発がん物質を活性化してしまうことが原因と考えられています。たばこを吸いながらお酒を飲む習慣はぜひ控えたいものです。女性は特にアルコール分解能力が低いケースも多く、乳がんや子宮頸がんのリスク要因の一つとの報告もあります。より一層お酒の飲み方には気をつけたいですね。
世界的にも「健康のために酒量を減らそう!」という動きが高まっているようです。お酒を長く楽しむためにもお酒を飲むことをクセ」にしない。「休肝日」を作るなど身体に留意しましょう。
飲む時は、「一緒に水を飲む」「一気に飲まない」「食べ物も一緒に摂る」
などを実行してみてください。
次回も引き続きがん予防について見ていきます。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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