File:33(3月号)
 東洋独特の食材であるニラは、平安時代には「みら」と呼ばれ、美味しいという意味があったそうです。強い香りのため敬遠されがちでしたが、戦後、中国料理が一般的になり、大衆食材の仲間入りができました。ニンニク・ネギ・ラッキョウなどと同じユリ科の仲間で、小さなユリの花が集まったような可憐な花が咲きます。1月から5月にかけて出荷量が多くなり、出始めの葉が肉厚で柔らかく美味しいですよ。成長点が地際にあるので、刈られても刈られても芽を出し、ドンドン成長してくれます。一度植えると10回ほど収穫できるので生産性も高く価格も安定している野菜です。現在は「グリーンベルト」という品種が大半を占めています。
 栄養価も高く抗酸化作用に優れたビタミンエース(A・C・E)や、強い香りの元アリシンは血液循環を良好にするため、動脈硬化や心筋梗塞の予防に効果的で、殺菌作用もあり、消化管の潰瘍などの予防にも効果があるようです。ただし揮発性が高く水にも溶けやすいので、調理はなるべく手早くしましょう。アリシンはビタミンB1の吸収率を高めるので、豚肉などと一緒に炒めるといいですよ。
 香りが強いのでニンニクやネギとともに「ウィークエンド・ベジタブル」と言われ平日に食べるのは敬遠されていますが、身体を温めるので冷え性の女性にはオススメの野菜です。匂いが気になる方は牛乳を飲むと後の匂いを消してくれますよ。