File:27(9月号)
  9月に入ると、果物売り場は露地物のブドウでいっぱいです。ブドウは世界中で一番生産量が多く、最も栽培分布が広い果物。起源は古く、古代エジプト時代から栽培されていたようです。世界的に見れば約80%がワインの原料ですが、日本のブドウは80%以上が生食用です。昭和30年代に種なしブドウが出てきましたが、これは世界に誇れる大発見と言われています。  国産では、色・味・芳香のすべてが上品なマスカットから始まり、デラウェア、巨峰、ピオーネ、甲斐路と続きます。中でも巨峰とマスカットを掛け合わせたピオーネは、高価ですが種もなく、甘味と酸味のバランスがよいコクのある味で美味しいですよ。チャンスがあったら、是非召し上がってみてくださいね。その他にも皮ごと食べられる新しい品種も出ています。  ブドウの皮と種子には、抗酸化作用に優れたポリフェノールがたっぷり含まれています。フランス人は肉や乳製品をよく食べるのに心臓疾患が少ないのは、赤ワインをよく飲んでいるからと言われ、「フランス・パラドックス」として知られるようになりました。  甘味はブドウ糖と果糖、酸味は酒石酸とリンゴ酸から成っており、エネルギー源の糖分と代謝を活発にする有機酸の働きで疲労回復に効果的ですよ。軸がしっかりして青々しているもの、粒がぎっしり詰まってブルーム(白い粉のようなもの)がしっかりついているものが新鮮な証拠。パック詰めの場合は、裏側もチェックして選んでみてくださいね。