File:19(1月号)
  ネギは平安時代には一般に広がっていたとされ、日本書紀の時代から親しまれている野菜の一つです。浅葱色(あさぎ)や萌葱色(もえぎ)など日本独特の色の表現にも使われていますね。古来からネギは、特有の強いにおいから、邪気を祓うと言われ「ネギ坊主」と呼ばれる花は神聖なものとされていました。お神輿の屋根や橋の欄干についているタマネギのような形の飾り擬宝珠(ぎぼし)は、ネギ坊主の形であると言われています。
 東は白い部分を食べる長ネギ、西は緑の葉を食べる葉ネギが特徴的ですが、どちらも霜にあたり寒さが厳しくなると一層旨味が増してきます。長ネギは緑と白のコントラストが美しく、この白い部分を太く長く育てるため、何度も盛り土をします。ですから、この境目がはっきりしているものが良品と言われています。
 共通する成分は、アリシンという強いにおい成分で新陳代謝の促進、殺菌作用、疲労回復のビタミンB1の吸収促進などに有効です。その他、ビタミンCやカリウム、カルシウム、そして緑の葉にはカロテンも多く含まれています。カロテンは粘膜を強化してくれるので、風邪の予防にピッタリ。また、ネギに含まれるセレンという物質はガン予防に有効といわれ、様々な面でトータル的に生活習慣病の予防に役立ちそうです。ネギは昔からクスリの代わりに用いていたようですが、「薬味」として相応しい存在のようですね。